腰痛を取り除こうと様々なケアに挑戦してきたけれど、症状が一向に改善されない人は、お尻が原因である可能性を考慮しましょう。
人間の身体は各パーツが互いに影響を与え合う関係にあります。近い位置にある腰とお尻の関係は非常に緊密です。
こちらの記事ではお尻がなぜ腰痛の原因となるのかについて詳しく解説します。
さらに、腰痛をお尻からケアしていくときに効果的とされているストレッチやテニスボールを用いたマッサージも見ていきましょう。
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監修者:安田 智彦
理学療法士/スポーツシューフィッター
都内整形外科クリニックで理学療法士として従事。一般整形疾患からスポーツ選手のリハビリを担当。
理学療法士として働く傍ら全国クラブラグビー選手権優勝多数の名目「神奈川タマリバクラブ」のトレーナー、東京かけっこクラブコーチを努める。
腰痛はその名の通り腰を中心とした痛みを意味する症状ですが、実は腰以外の部分が直接的な原因となっている可能性があります。
特に注意したいのがお尻です。お尻と腰は近い位置にある部位であり、お尻の不調が腰に悪影響を与えるケースも見受けられます。
お尻の不調として覚えておきたいのが血行不良です。デスクワークをはじめとした長時間同じ体勢を強いられる作業を続けていると、お尻の筋肉の血行が悪化します。
血管は全身に血液を供給する器官でありお尻が血行不良になることで、すぐ近くにある腰の筋肉の血行も悪化するというわけです。
血行不良に陥った筋肉は強張り、痛みや倦怠感を生み出すことがあります。また、お尻の筋肉が硬くなることで腰の筋肉に過剰な負担が生じてしまいます。これがお尻を原因とした腰痛の一例です。
この他にも、お尻の筋肉が衰えてしまったことで、弱ったお尻をカバーしようと腰の筋肉がオーバーワークに陥る現象も腰痛を引き起こします。
血行不良や筋力の衰えがお尻に生じた結果、腰痛を引き起こしているのであれば、お尻の筋肉をケアすることが腰痛改善につながる可能性があります。
お尻のケアとして取り組んで欲しいのがストレッチや筋トレです。
ストレッチと筋トレはどちらも筋肉に刺激を与える運動であり、血行促進効果が期待できます。
ストレッチについては強張ったお尻の筋肉を柔らかくする効果があり、筋トレは筋力増強効果でお尻の筋肉をケアすることが可能なのです。
筋トレとストレッチを比較した場合、取り組みやすいのはストレッチです。
ストレッチで筋肉の柔軟性を確保しておくことは筋トレによるケガ予防にも繋がります。お尻の筋肉を伸ばすストレッチに取り組んで、腰痛の改善や予防に努めましょう。
お尻の筋肉をほぐすストレッチはいくつも存在しますが、自分で負荷を調節しやすいのは座った状態から取り組む種目です。
やり方としてはまず、床に座った状態で片膝を立てましょう。次に、反対側の足首を膝に載せます。
太腿やふくらはぎの内側が顔の方を向いたら、膝の上に足首を載せた側の脚を手でゆっくりと押していきましょう。
一気に力をかけるとお尻の筋肉を傷めてしまうことがあるので、ゆっくりと力を入れるのがコツです。
このストレッチでは、お尻の外側の筋肉が特に刺激される種目であるため、そこが伸びていることを意識しながら30秒~1分程度伸ばしていきましょう。
ストレッチの最中は深呼吸を繰り返します。反対側も同様に取り組み、お尻の筋肉をほぐしましょう。
2つ目のストレッチとして紹介したいのは脚を前後に大きく開いて上体を前に倒して行う種目です。
右足を前に出すときは左の膝から先を床に着けてください。両手を床に置いて体重を支えたら、右脚の右側面を床に着ける形で曲げていきます。
このとき体重を両手で支えていないと、お尻の筋肉が突然伸ばされて強い負荷がかかってしまう点に注意してください。
筋肉の柔軟性を確保するストレッチでは力をゆっくり加えていくのが基本です。内腿やふくらはぎの内側が身体と正対したら、腕の力を徐々に抜いていきます。
上体を前に倒しながら重力によってお尻の筋肉な伸ばされていくのを感じつつ、深呼吸を繰り返しましょう。
30秒~1分伸ばすのが目安ですが、辛いときは時間を短縮して複数回取り組んでみてください。
お尻やその周辺の筋肉が腰痛を引き起こしているとき、使用して欲しいのがテニスボールです。
テニスボールのメリットは自分の手が届きにくい場所を的確に刺激できる点にあります。
お尻周辺の筋肉をケアする方法として、テニスボールによるマッサージを覚えておきましょう。
それでは、テニスボールで腰をマッサージする方法を3つ紹介します。
テニスボールを使ったマッサージの中でも、脊柱起立筋を刺激する施術は非常に重要です。
脊柱起立筋は首から背中、お尻にかけてのラインを支えている筋肉であり、自らの手で揉みほすぐことが困難な部位にあたります。
今回のマッサージで刺激するのは脊柱起立筋と骨盤が交わった腰周辺の筋肉です。人間の背中は、仰向けになったとき床と背中の間に窪みができます。最初のステップとして、腰の窪みにテニスボールを挟み込みましょう。
腰痛を引き起こしているのは腰とお尻の付け根にある左右の筋肉です。どちらかの筋肉にテニスボールをあてがったら、そのまま体重を乗せて30秒程度キープしましょう。反対側の筋肉にも同様にボールをあてがい、体重をかけてボールを潰します。
続いて紹介したいマッサージはテニスボールによる中殿筋のマッサージです。
中殿筋とは、いわゆるお尻の外側に位置する筋肉になります。長時間椅子に座っていると特に硬くなりやすいのが中殿筋です。
腰骨の斜め下にあたる中殿筋が特に腰痛を引き起こすポイントとして知られています。
ただし、人によって場所は異なるので、自分の中殿筋に触れて特に硬い箇所を探しておきましょう。中殿筋をテニスボールで刺激するには身体の側面を床に着けて寝転びます。
この体勢からお尻の側面と床の接点において、凝り固まっている筋肉にテニスボールをあてがってください。
床と中殿筋でテニスボールを挟んだら、30秒程度押し潰します。反対側の中殿筋も同様に伸ばしましょう。
最後に紹介するのはテニスボールを使った腸腰筋のマッサージです。
腸腰筋とは上半身と下半身を結合する筋肉群の総称として知られています。背骨と太腿が連動しているのは、腸腰筋の働きのおかげです。
腸腰筋が硬くなると足を大きく踏み出すことが難しくなるだけでなく、日常生活の中で腰に負担がかかります。
これを防止するには腸腰筋の柔軟性を確保しておきましょう。
今回のマッサージはうつ伏せで実施します。
テニスボールを挟み込むのは、へそから3センチ外側に位置する箇所です。
ここにテニスボールをあてがったら、腕で上体を支えながらテニスボールを押しつぶしてください。反対側も同様に取り組みます。
へそ横だけでなく、腰骨のすぐ内側にあたるポイントもうつ伏せの状態で刺激しておきましょう。
腰痛とお尻についてまとめた今回の記事は以下の3点に要約できます。
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