

睡眠の専門家に聞く、睡眠課題を解決する3つの方法|椎野俊秀(パラマウントベッド睡眠研究所主幹研究員)
健康の3大要素の1つである「睡眠」。睡眠不足や睡眠課題によって日中のパフォーマンスに影響を及ぼしたという方は少なくないはずです。また慢性的な睡眠不足は健康にも影響を及ぼしてしまいます。 今回はそんな睡眠課題を解決するための方法を、睡眠の専門家である、椎野俊秀さんに伺いました。睡眠課題が続くと健康にどのような影響を及ぼすのか? また今すぐできる睡眠課題へのアプローチ方法についてもお話していただきました。 ※パラマウントベッド株式会社は医療用・介護ベッド、マットレスなどの製造、販売を行いつつ、CVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)として株式会社TENTIALをサポートしている会社です。 パラマウントベッド株式会社のコーポレートサイトはこちら。
健康の3大要素の1つである「睡眠」。睡眠不足や睡眠課題によって日中のパフォーマンスに影響を及ぼしたという方は少なくないはずです。また慢性的な睡眠不足は健康にも影響を及ぼしてしまいます。 今回はそんな睡眠課題を解決するための方法を、睡眠の専門家である、椎野俊秀さんに伺いました。睡眠課題が続くと健康にどのような影響を及ぼすのか? また今すぐできる睡眠課題へのアプローチ方法についてもお話していただきました。 ※パラマウントベッド株式会社は医療用・介護ベッド、マットレスなどの製造、販売を行いつつ、CVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)として株式会社TENTIALをサポートしている会社です。 パラマウントベッド株式会社のコーポレートサイトはこちら。
プロフィール:
椎野俊秀
パラマウントベッド睡眠研究所主幹研究員
プロフィール:
椎野俊秀
パラマウントベッド睡眠研究所主幹研究員
椎野さんの今までの活動
---現在までの主な取り組みや活動について教えてください。
パラマウントベッドに入社してから10年間は、離床センサーなどの電装品システムの開発や高齢者・医療介護向けの製品といったものを担当していました。そこでは手元スイッチの使いやすさや 離床センサーの開発とソフトの評価、またベッドの電装品システムの工程監査も担当していました。 入社して10年経ったタイミングで睡眠研究所に異動することになりまが、睡眠研究所では、その名の通り睡眠に関する研究や睡眠に関連する製品の評価、睡眠に関する情報の収集や発信をしています。
---現在までの主な取り組みや活動について教えてください。
パラマウントベッドに入社してから10年間は、離床センサーなどの電装品システムの開発や高齢者・医療介護向けの製品といったものを担当していました。そこでは手元スイッチの使いやすさや 離床センサーの開発とソフトの評価、またベッドの電装品システムの工程監査も担当していました。 入社して10年経ったタイミングで睡眠研究所に異動することになりまが、睡眠研究所では、その名の通り睡眠に関する研究や睡眠に関連する製品の評価、睡眠に関する情報の収集や発信をしています。
---元々の専門は何ですか?
専門は機械工学です。元々人の役に立つ機械を作りたいという思いがあり、大学では介護ロボットを研究していました。ちょうど私が大学生のときに祖父が介護状態になったのですが、介護度がそこまで高くないということで施設に入れませんでした。ただ、トイレなどに行くときも、歩いていくのがままならない状況でした。
祖父を抱えたり、肩を持ちながら歩くという状況だったのですが、介護は母親が行っていました。
その状況を見て、介護ロボットを作ろうと思ったという背景があります。 当時はロボットブームだったので、それを介護に活かせないか?ということで研究していました。
大学卒業後は、福祉に関わりたいという点でパラマウントベッドに入社しました。
---元々の専門は何ですか?
専門は機械工学です。元々人の役に立つ機械を作りたいという思いがあり、大学では介護ロボットを研究していました。ちょうど私が大学生のときに祖父が介護状態になったのですが、介護度がそこまで高くないということで施設に入れませんでした。ただ、トイレなどに行くときも、歩いていくのがままならない状況でした。
祖父を抱えたり、肩を持ちながら歩くという状況だったのですが、介護は母親が行っていました。
その状況を見て、介護ロボットを作ろうと思ったという背景があります。 当時はロボットブームだったので、それを介護に活かせないか?ということで研究していました。
大学卒業後は、福祉に関わりたいという点でパラマウントベッドに入社しました。
---睡眠研究所での活動について詳しく教えてください
他社や他大学の研究機関と研究をし、その成果を学会で発表したりしています。また、睡眠研究所で行った研究や開発したものの発表、そのために書籍の執筆を担当することもあります。他社さんからの依頼も担当しており、そこでは睡眠に関連した製品評価の監修を行っています。 YouTubeやSNSを使用して情報を発信していますが、その内容の担当をすることもありますね。
---睡眠研究所での活動について詳しく教えてください
他社や他大学の研究機関と研究をし、その成果を学会で発表したりしています。また、睡眠研究所で行った研究や開発したものの発表、そのために書籍の執筆を担当することもあります。他社さんからの依頼も担当しており、そこでは睡眠に関連した製品評価の監修を行っています。 YouTubeやSNSを使用して情報を発信していますが、その内容の担当をすることもありますね。
---睡眠研究所自体はいつ出来たのですか?
2009年に設立されたのですが、その前からすでに研究は行われていました。2001年ぐらいからベッドやマットレスを中心に睡眠に関する研究を行っており、2009年に睡眠研究所が設立され、今に至ります。
---睡眠研究所自体はいつ出来たのですか?
2009年に設立されたのですが、その前からすでに研究は行われていました。2001年ぐらいからベッドやマットレスを中心に睡眠に関する研究を行っており、2009年に睡眠研究所が設立され、今に至ります。
椎野さんが睡眠に興味を持った理由
---睡眠について深く研究しようと思ったきっかけを教えてください。
睡眠研究所へは単純にただ異動しただけなんですよね。自分が睡眠を研究しようと思ったのではなく、異動がきっかけになります。ただ、もともと大学で研究をやっていたので、研究することに特に抵抗はなかったです。逆に大学院を出るときには社会人ドクターを取りたいと思っていたぐらいなので、研究には興味がありました。
睡眠研究所に異動した後は睡眠のことを知るにつれて、睡眠への関心が高くなり、より深い研究をしていきたいと思うようになりました。今は睡眠に関する研究にのめり込んでいます。
---睡眠について深く研究しようと思ったきっかけを教えてください。
睡眠研究所へは単純にただ異動しただけなんですよね。自分が睡眠を研究しようと思ったのではなく、異動がきっかけになります。ただ、もともと大学で研究をやっていたので、研究することに特に抵抗はなかったです。逆に大学院を出るときには社会人ドクターを取りたいと思っていたぐらいなので、研究には興味がありました。
睡眠研究所に異動した後は睡眠のことを知るにつれて、睡眠への関心が高くなり、より深い研究をしていきたいと思うようになりました。今は睡眠に関する研究にのめり込んでいます。
---睡眠の研究にのめり込んだ理由を聞かせて下さい。
研究を進めるにつれて、普通だと思っていた自分の睡眠環境や習慣が、実は非常に重要だということに気づきました。睡眠というのはただ寝ていればよいのではなく、脳や体、メンタルなど、色々なモノに影響するのを理解しました。また私自身、受験を経験しましたが、基本的に睡眠をないがしろにしており、「眠くなったら寝る」くらいに捉えていました。大事なのは勉強で、その時間の方が大事だと思っていましたね。
最近では人生百年時代といった言葉を聞くこともありますが、健康維持や、やりたいことをやり続ける上で睡眠というのは非常に大事だと感じています。 今は睡眠についてもっと知って「人の役立つことに繋げられないか?」と考えています。
---睡眠の研究にのめり込んだ理由を聞かせて下さい。
研究を進めるにつれて、普通だと思っていた自分の睡眠環境や習慣が、実は非常に重要だということに気づきました。睡眠というのはただ寝ていればよいのではなく、脳や体、メンタルなど、色々なモノに影響するのを理解しました。また私自身、受験を経験しましたが、基本的に睡眠をないがしろにしており、「眠くなったら寝る」くらいに捉えていました。大事なのは勉強で、その時間の方が大事だと思っていましたね。
最近では人生百年時代といった言葉を聞くこともありますが、健康維持や、やりたいことをやり続ける上で睡眠というのは非常に大事だと感じています。 今は睡眠についてもっと知って「人の役立つことに繋げられないか?」と考えています。
日本の抱える睡眠課題とその影響
---今、日本が抱えてる睡眠の課題というのはどのようなものだと思っていますか?
睡眠時間が短いという事ですね。睡眠を取るということがまだ重要視されてないと感じていて、「どれだけ頑張るか」「どれだけ働くか」を重要視しているように感じています。もちろん頑張るのは良いことですし、休み過ぎても駄目なのですが、睡眠の重要性がまだ充分に浸透していないように思っています。 日本はOECDの調査結果でも世界で一番睡眠時間が少ないことがわかって(1)おり、それに加えて厚生労働省の調査では、子育てや親の介護があるためか、睡眠時間が6時間未満である40~50代女性の方が半数を超えているという結果も出ています(2)。
また最近は学生の睡眠不足が顕著になっているように感じられます。中学2年生ぐらいから女性の方が睡眠時間が短くなっているという話があり、そこから女性と男性の差が出始めているようです。
さらに最近は夜に外で小さな子供を見かける事もあります。小さい子供だと9〜11時間ほど睡眠が必要(3)といわれていて、私も小学校一年生の頃は午後8時には寝てましたが、それよりも小さい子供が午後10時にファミレスにいるのを見かけたりします。 大人の生活に合わせざるを得ない状態で、致し方ない部分もあると思うのですが、小さい頃から睡眠不足であるのは問題だと感じています。
というのも子供の睡眠というのは成長に非常に影響を及ぼすからです。成長と言っても身長だけでなく、体の中の臓器や脳の発達など、全部を含めて成長するという意味です。睡眠時が一番成長ホルモンが出るため、睡眠時間が短いことで脳や身体能力、身体機能などが成長しきれないのではないかと考えています。そうなると将来的に病弱になったり、また脳機能がうまく発達しないままの状態になってしまう可能性も考えられます(4)。
そういった充分な成長ができないまま大人になる可能性もあるところを非常に危惧していますね。
---今、日本が抱えてる睡眠の課題というのはどのようなものだと思っていますか?
睡眠時間が短いという事ですね。睡眠を取るということがまだ重要視されてないと感じていて、「どれだけ頑張るか」「どれだけ働くか」を重要視しているように感じています。もちろん頑張るのは良いことですし、休み過ぎても駄目なのですが、睡眠の重要性がまだ充分に浸透していないように思っています。 日本はOECDの調査結果でも世界で一番睡眠時間が少ないことがわかって(1)おり、それに加えて厚生労働省の調査では、子育てや親の介護があるためか、睡眠時間が6時間未満である40~50代女性の方が半数を超えているという結果も出ています(2)。
また最近は学生の睡眠不足が顕著になっているように感じられます。中学2年生ぐらいから女性の方が睡眠時間が短くなっているという話があり、そこから女性と男性の差が出始めているようです。
さらに最近は夜に外で小さな子供を見かける事もあります。小さい子供だと9〜11時間ほど睡眠が必要(3)といわれていて、私も小学校一年生の頃は午後8時には寝てましたが、それよりも小さい子供が午後10時にファミレスにいるのを見かけたりします。 大人の生活に合わせざるを得ない状態で、致し方ない部分もあると思うのですが、小さい頃から睡眠不足であるのは問題だと感じています。
というのも子供の睡眠というのは成長に非常に影響を及ぼすからです。成長と言っても身長だけでなく、体の中の臓器や脳の発達など、全部を含めて成長するという意味です。睡眠時が一番成長ホルモンが出るため、睡眠時間が短いことで脳や身体能力、身体機能などが成長しきれないのではないかと考えています。そうなると将来的に病弱になったり、また脳機能がうまく発達しないままの状態になってしまう可能性も考えられます(4)。
そういった充分な成長ができないまま大人になる可能性もあるところを非常に危惧していますね。
---睡眠課題を抱えてる状態が長く続くと体にどのような影響を及ぼすのでしょうか?
みなさんも経験したことがあると思いますが、睡眠不足が続くと免疫力の低下につながります(5)。
また、代謝機能に影響が及んで太りやすくなったりもします(6)。人間は昼間活動して夜に休む生き物なのですが、睡眠課題の1つでもある昼夜逆転状態になると、朝遅く起きて、本来であれば活動していなければいけない昼間に寝てしまう。逆に夜は夜更ししてしまって、寝ていなければいけない時間に起きているという状態になってしまいます。
また睡眠不足だと食欲が増して代謝も減りがちなので、肥満に繋がってしまいます。さらに糖尿病のリスクの増加にもつながる可能性があります(7)。 また学生の場合、学習というのは睡眠時に行われるため、睡眠時間をきちんと取ることが重要になっていきます。睡眠時間をきちんと取ることで記憶の整理や固定がされ、学習がその時に成立するからです。
そもそも脳を休息させることができるのは睡眠だけです。睡眠をとり始めるとまず最初に脳の休息を優先させます。その後に記憶の整理や固定などをおこない、索引をつけるイメージで、記憶としてすぐに取り出せる状態にしておきます。
睡眠時間が短いと記憶の整理や固定がされづらくなるため、せっかく頑張って勉強しても朝になったら忘れてしまいます。 睡眠というのは体の健康や心の健康だけでなく、学習にも影響を及ぼします。また日中眠くなってしまうことで授業中に居眠りをしてしまうというような影響も出てしまいます。居眠りをしてしまえば学習内容のインプット自体がされません。
---睡眠課題を抱えてる状態が長く続くと体にどのような影響を及ぼすのでしょうか?
みなさんも経験したことがあると思いますが、睡眠不足が続くと免疫力の低下につながります(5)。
また、代謝機能に影響が及んで太りやすくなったりもします(6)。人間は昼間活動して夜に休む生き物なのですが、睡眠課題の1つでもある昼夜逆転状態になると、朝遅く起きて、本来であれば活動していなければいけない昼間に寝てしまう。逆に夜は夜更ししてしまって、寝ていなければいけない時間に起きているという状態になってしまいます。
また睡眠不足だと食欲が増して代謝も減りがちなので、肥満に繋がってしまいます。さらに糖尿病のリスクの増加にもつながる可能性があります(7)。 また学生の場合、学習というのは睡眠時に行われるため、睡眠時間をきちんと取ることが重要になっていきます。睡眠時間をきちんと取ることで記憶の整理や固定がされ、学習がその時に成立するからです。
そもそも脳を休息させることができるのは睡眠だけです。睡眠をとり始めるとまず最初に脳の休息を優先させます。その後に記憶の整理や固定などをおこない、索引をつけるイメージで、記憶としてすぐに取り出せる状態にしておきます。
睡眠時間が短いと記憶の整理や固定がされづらくなるため、せっかく頑張って勉強しても朝になったら忘れてしまいます。 睡眠というのは体の健康や心の健康だけでなく、学習にも影響を及ぼします。また日中眠くなってしまうことで授業中に居眠りをしてしまうというような影響も出てしまいます。居眠りをしてしまえば学習内容のインプット自体がされません。
---高齢化社会の日本において健康寿命が重要になってくると思いますが、そういう意味で睡眠はどのような役割を果たすと思いますか?
脳を休息させることができるのは睡眠しかないというお話を先ほどしましたが、睡眠中に脳にたまった老廃物が排出されているようです。認知能力や身体能力は年齢とともに衰えるものですが、睡眠をきちんと取ることによってそれを遅らせ、また認知症のリスクを低減することができるはずです(8)。もちろんリスクを低減するだけなので病気の可能性はゼロではないですが、いつまでも元気でいるためにはやはり睡眠が重要だと考えています。
---高齢化社会の日本において健康寿命が重要になってくると思いますが、そういう意味で睡眠はどのような役割を果たすと思いますか?
脳を休息させることができるのは睡眠しかないというお話を先ほどしましたが、睡眠中に脳にたまった老廃物が排出されているようです。認知能力や身体能力は年齢とともに衰えるものですが、睡眠をきちんと取ることによってそれを遅らせ、また認知症のリスクを低減することができるはずです(8)。もちろんリスクを低減するだけなので病気の可能性はゼロではないですが、いつまでも元気でいるためにはやはり睡眠が重要だと考えています。
睡眠課題の解決について
---睡眠課題を解決するにはどのようなことに取り組んでいけば良いのでしょうか?
睡眠というのは基本的には量と質に分けて評価することができます。
量というのは時間のことで、難しい部分もあるかもしれませんが、まずは睡眠時間をきちんと確保することが重要です。
一般の成人で大体7〜9時間ほどの睡眠が必要と言われており、6時間は切ってはいけないと言われています。どうしても家事や子供の世話、仕事などで睡眠時間が短くなってしまい、日中に眠くなる場合は12〜15時の間で15分くらい昼寝を取ると良いです。
ただ、長く寝てしまう/15時以降に眠ってしまうと夜寝るときに睡眠の欲求が高まらない状態になってしまいます。
そういったことを防ぐために、昼寝をするときは長くなりすぎない/遅くなりすぎないように注意する必要があります。
次に睡眠の質に関してですが、質を上げるために、まずは生体リズムを整えることが重要になります。生体リズムを整えるためには、体内時計がきちんとリズムを刻むようにすることが重要で、そのために毎朝だいたい決まった時間に起きて太陽の光をしっかり浴びる必要があります。体内時計というのは24時間よりも少し長い人が多いのですが、実際の1日の時間は24時間でズレてしまっています。そのため、1日のうちで調整が必要で、その調整を行うためのものが太陽の光を浴びることになります。おおよそ2,500ルクス以上の光を浴びる必要があると言われているのですが、太陽の光をしっかり浴びることによって体内時計がリセットされて、リズムが整います。
また毎朝朝食をしっかり食べることも重要です。朝食を毎朝しっかり食べることで体内のリズムが調整されます。生体リズムを整えることで睡眠リズムや体温リズムにメリハリができて、日中の覚醒の質が高まり、夜の眠りの質が高まることにつながります。
---睡眠課題を解決するにはどのようなことに取り組んでいけば良いのでしょうか?
睡眠というのは基本的には量と質に分けて評価することができます。
量というのは時間のことで、難しい部分もあるかもしれませんが、まずは睡眠時間をきちんと確保することが重要です。
一般の成人で大体7〜9時間ほどの睡眠が必要と言われており、6時間は切ってはいけないと言われています。どうしても家事や子供の世話、仕事などで睡眠時間が短くなってしまい、日中に眠くなる場合は12〜15時の間で15分くらい昼寝を取ると良いです。
ただ、長く寝てしまう/15時以降に眠ってしまうと夜寝るときに睡眠の欲求が高まらない状態になってしまいます。
そういったことを防ぐために、昼寝をするときは長くなりすぎない/遅くなりすぎないように注意する必要があります。
次に睡眠の質に関してですが、質を上げるために、まずは生体リズムを整えることが重要になります。生体リズムを整えるためには、体内時計がきちんとリズムを刻むようにすることが重要で、そのために毎朝だいたい決まった時間に起きて太陽の光をしっかり浴びる必要があります。体内時計というのは24時間よりも少し長い人が多いのですが、実際の1日の時間は24時間でズレてしまっています。そのため、1日のうちで調整が必要で、その調整を行うためのものが太陽の光を浴びることになります。おおよそ2,500ルクス以上の光を浴びる必要があると言われているのですが、太陽の光をしっかり浴びることによって体内時計がリセットされて、リズムが整います。
また毎朝朝食をしっかり食べることも重要です。朝食を毎朝しっかり食べることで体内のリズムが調整されます。生体リズムを整えることで睡眠リズムや体温リズムにメリハリができて、日中の覚醒の質が高まり、夜の眠りの質が高まることにつながります。
---睡眠環境で気にすべきポイントはありますか?
入眠のしやすさという観点で、寝心地の良いパジャマや寝具を使うことが重要です。
最近「これは当たってるのかな?」という風には思うのですが、赤ちゃんが寝るときは母親の胸に抱かれて寝ると思います。胸の柔らかさで寝心地がよくて寝るという話を聞きますが、「寝心地が良い状態にすると寝やすい」というのは赤ちゃんのときの経験がそのまま来ているのではないかと考えています。この内容を裏付けるような研究結果はないのですが、もしかしたら固いところに赤ちゃんを寝かせたら、固いところでも寝られるようになるのではないかと考えることもありますね。
また寝返りしやすい寝具を使うというのも重要です。人間が寝ているときは必ず寝返りをします。
寝返りするときは一過性に目が覚醒しやすい状態になっており、寝返りがしづらいと目が覚めてしまいます。そのため、寝返りしやすい寝具を使うことによって良い睡眠ができるということが睡眠研究所の研究で明らかになっています。
他にもアロマやヒーリング音楽で入眠しやすい環境を作ることも良いと思いますね。
---睡眠環境で気にすべきポイントはありますか?
入眠のしやすさという観点で、寝心地の良いパジャマや寝具を使うことが重要です。
最近「これは当たってるのかな?」という風には思うのですが、赤ちゃんが寝るときは母親の胸に抱かれて寝ると思います。胸の柔らかさで寝心地がよくて寝るという話を聞きますが、「寝心地が良い状態にすると寝やすい」というのは赤ちゃんのときの経験がそのまま来ているのではないかと考えています。この内容を裏付けるような研究結果はないのですが、もしかしたら固いところに赤ちゃんを寝かせたら、固いところでも寝られるようになるのではないかと考えることもありますね。
また寝返りしやすい寝具を使うというのも重要です。人間が寝ているときは必ず寝返りをします。
寝返りするときは一過性に目が覚醒しやすい状態になっており、寝返りがしづらいと目が覚めてしまいます。そのため、寝返りしやすい寝具を使うことによって良い睡眠ができるということが睡眠研究所の研究で明らかになっています。
他にもアロマやヒーリング音楽で入眠しやすい環境を作ることも良いと思いますね。
---睡眠の研究をしているの立場からして、就寝時のウエアはどのようなものが良いと思いますか?
着心地がいいパジャマは入眠が良い傾向があるという話もあるため、着心地が良いというのは非常に重要だと思います。また寝返りしやすいと良い睡眠になるのは分かっているので、寝返りしやすいパジャマというのも良いと思います。
さらに寝ているときは暑すぎず寒すぎない状態をキープすることも重要です。特に冬や暑い夏の冷房環境においては冷え性の方もいるので、寒い状態のときに暑すぎず寒すぎない状態を適度に保ってくれると、寒くて途中で目が覚めてしまうことも防げます。
実際によくあるのが、寒い時期に布団をかけていて、寝返りをした時に布団がはだけてしまい、体が冷気にさらされて目が覚めてしまうことです。
冬は暖房をつけた環境で寝ると部屋が暖かい状態なので良いですが、暖房をつけてると今度は部屋が乾燥してしまいます。加湿器をつける方法もありますが、暖房が効いているため、結局部屋が乾燥してしまい、暖房を消してしまうという方もいると思います。
そういったような寒い環境で寝返りをしたときに目が覚めてしまったり、夏場だと冷房が強すぎると冷気で目が覚めてしまうこともあるでしょう。
そういった観点で寒すぎず暑すぎないウエアがあると非常に便利だと思いますね。
---睡眠の研究をしているの立場からして、就寝時のウエアはどのようなものが良いと思いますか?
着心地がいいパジャマは入眠が良い傾向があるという話もあるため、着心地が良いというのは非常に重要だと思います。また寝返りしやすいと良い睡眠になるのは分かっているので、寝返りしやすいパジャマというのも良いと思います。
さらに寝ているときは暑すぎず寒すぎない状態をキープすることも重要です。特に冬や暑い夏の冷房環境においては冷え性の方もいるので、寒い状態のときに暑すぎず寒すぎない状態を適度に保ってくれると、寒くて途中で目が覚めてしまうことも防げます。
実際によくあるのが、寒い時期に布団をかけていて、寝返りをした時に布団がはだけてしまい、体が冷気にさらされて目が覚めてしまうことです。
冬は暖房をつけた環境で寝ると部屋が暖かい状態なので良いですが、暖房をつけてると今度は部屋が乾燥してしまいます。加湿器をつける方法もありますが、暖房が効いているため、結局部屋が乾燥してしまい、暖房を消してしまうという方もいると思います。
そういったような寒い環境で寝返りをしたときに目が覚めてしまったり、夏場だと冷房が強すぎると冷気で目が覚めてしまうこともあるでしょう。
そういった観点で寒すぎず暑すぎないウエアがあると非常に便利だと思いますね。
おわりに
---最後に、パラマウントベッドの健康サポートへの取り組みと今後の椎野先生の展望について聞かせてください。
健康サポートへの取り組みとしては、スポーツ選手の睡眠サポートや中高生向けの睡眠プログラム教材の開発などを行い、睡眠に関する知識をつけてもらうためのサポートを行っています。
現在はさまざまな方に対してサポートを行っていますが、全員が同じサポート内容というわけではありません。やはり職種やそれぞれの人に合ったサポートが必要になってきます。
学生だと勉強に活かしたい、またスポーツ選手だと競技能力を上げたいなど、目的が異なってきます。目的が違えばサポートの仕方も変わってくると思うので、目的に合わせてより良いサポートができるように、そのサポート内容の改善をし、学生・スポーツ選手のサポートを続けていけたらいいなと思っています。
---最後に、パラマウントベッドの健康サポートへの取り組みと今後の椎野先生の展望について聞かせてください。
健康サポートへの取り組みとしては、スポーツ選手の睡眠サポートや中高生向けの睡眠プログラム教材の開発などを行い、睡眠に関する知識をつけてもらうためのサポートを行っています。
現在はさまざまな方に対してサポートを行っていますが、全員が同じサポート内容というわけではありません。やはり職種やそれぞれの人に合ったサポートが必要になってきます。
学生だと勉強に活かしたい、またスポーツ選手だと競技能力を上げたいなど、目的が異なってきます。目的が違えばサポートの仕方も変わってくると思うので、目的に合わせてより良いサポートができるように、そのサポート内容の改善をし、学生・スポーツ選手のサポートを続けていけたらいいなと思っています。
参考文献
(1) OECD「Gender data portal 2018」
(2) 厚生労働省.”平成29年 国民健康・栄養調査の結果”.厚生労働省.2017.https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177189_00001.html,(参照2023-06-22).
(3) Hirshkowitz M,Whiton K, Albert SM, Alessi C, Bruni O,DonCarlos L, Hazen N,Herman J, Katz ES, Kheirandish-Gozal L, Neubauer DN,O'Donnell AE, Ohayon M,Peever J, Rawding R, Sachdeva RC, Setters B, Vitiello MV, Ware JC, Adams HillardPJ. National Sleep Foundation's sleep time duration recommendations: methodology and results summary. Sleep Health. 2015 Mar;1(1):40-43.
(4) Suzuki, M., Nakamura, T., Kohyama, J. et al. Children’s ability to copy triangular figures is affected by their sleep-wakefulness rhythms. Sleep Biol. 2005 .Rhythms 3, 86–91 (2005)
(5) Irwin M, McClintick J, Costlow C, Fortner M, White J, Gillin JC. Partial night sleep deprivation reduces natural killer and cellular immune responses in humans. FASEB J. 1996 Apr;10(5):643-53.
(6) Patel SR, Malhotra A, White DP, Gottlieb DJ, Hu FB. Association between reduced sleep and weight gain in women. Am J Epidemiol. 2006 Nov 15;164(10):947-54.
(7) Mallon L, Broman JE, Hetta J. High incidence of diabetes in men with sleep complaints or short sleep duration: a 12-year follow-up study of a middle-aged population. Diabetes Care. 2005 Nov;28(11):2762-7.
(8) Tsapanou A, Gu Y, Manly J, Schupf N, Tang MX, Zimmerman M, Scarmeas N, Stern Y. Daytime Sleepiness and Sleep Inadequacy as Risk Factors for Dementia. Dement Geriatr Cogn Dis Extra. 2015 Jul 10;5(2):286-95.
参考文献
(1) OECD「Gender data portal 2018」
(2) 厚生労働省.”平成29年 国民健康・栄養調査の結果”.厚生労働省.2017.https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177189_00001.html,(参照2023-06-22).
(3) Hirshkowitz M,Whiton K, Albert SM, Alessi C, Bruni O,DonCarlos L, Hazen N,Herman J, Katz ES, Kheirandish-Gozal L, Neubauer DN,O'Donnell AE, Ohayon M,Peever J, Rawding R, Sachdeva RC, Setters B, Vitiello MV, Ware JC, Adams HillardPJ. National Sleep Foundation's sleep time duration recommendations: methodology and results summary. Sleep Health. 2015 Mar;1(1):40-43.
(4) Suzuki, M., Nakamura, T., Kohyama, J. et al. Children’s ability to copy triangular figures is affected by their sleep-wakefulness rhythms. Sleep Biol. 2005 .Rhythms 3, 86–91 (2005)
(5) Irwin M, McClintick J, Costlow C, Fortner M, White J, Gillin JC. Partial night sleep deprivation reduces natural killer and cellular immune responses in humans. FASEB J. 1996 Apr;10(5):643-53.
(6) Patel SR, Malhotra A, White DP, Gottlieb DJ, Hu FB. Association between reduced sleep and weight gain in women. Am J Epidemiol. 2006 Nov 15;164(10):947-54.
(7) Mallon L, Broman JE, Hetta J. High incidence of diabetes in men with sleep complaints or short sleep duration: a 12-year follow-up study of a middle-aged population. Diabetes Care. 2005 Nov;28(11):2762-7.
(8) Tsapanou A, Gu Y, Manly J, Schupf N, Tang MX, Zimmerman M, Scarmeas N, Stern Y. Daytime Sleepiness and Sleep Inadequacy as Risk Factors for Dementia. Dement Geriatr Cogn Dis Extra. 2015 Jul 10;5(2):286-95.