肩甲骨の柔軟性を確保することは肩こりによる倦怠感や痛みを緩和させる効果が期待できます。
肩は複数の筋肉や骨が組み合わさった部位であり、特に肩甲骨は肩こりの影響を受けやすい点に注意が必要です。
肩こりと肩甲骨の緊密な結びつきは凝り固まった肩甲骨をほぐすことによって、肩こりの症状を和らげられることを意味します。
肩甲骨ほぐしをはじめとした肩甲骨の柔軟性を確保するエクササイズで肩こりにアプローチしていきましょう。
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監修者:高任 良知
理学療法士
PHI Iilates MAT I & Ⅱ instructer
主にサイクリストに向けてケア方法やトレーニングなどについて情報発信を行う。
肩甲骨は肩を構成する骨のひとつであり、身体の背中側に位置しています。
肩甲骨は腕の上げ下げをはじめとした、肩周辺の筋肉を動員する際に活躍する部位です。
また、肩甲骨は鎖骨と筋肉で支えられているため、肩こりをはじめとした肩周辺の筋肉の不調の影響を受けやすい性質があります。また猫背となり背中が丸まることで肩甲骨の動きも悪くなりやすい性質があります。猫背の状態では肩が上げにくくなるのもこれが原因となっています。
肩甲骨は複数の筋肉と繋がっている点にも注目です。
筋肉の強張りが肩甲骨の動きを制限するのと同じく肩甲骨の動きが悪くなると、その周辺の筋肉が血行不良に陥ってしまいます。
肩甲骨から肩こりにアプローチしていく前に知っておきたいのが、自分の肩甲骨がどれほど硬くなっているかという点です。
肩こりに至っていなくても肩甲骨がガチガチになっており、肩こりに悩む寸前という人も見受けられます。
肩甲骨のガチガチ度を確認するには壁を背にして腕を上げてみてください。
背中やかかとを壁に密着させたまま、掌を下に向けて腕を伸ばします。腕と地面が平行になるように注意してください。
その体勢から限界まで腕を上げたときの角度で肩甲骨のガチガチ具合をチェックできます。
背中やかかと、腕が壁から離れてはいけません。肘を曲げてしまうと正しく肩甲骨のガチガチ度合いを測れないので気を付けましょう。
床と平行だった腕と持ち上げたときの腕の角度が60度以上の人は肩甲骨の柔軟性は確保されています。
45度以下の人はガチガチな肩甲骨、かつ肩自体もガチガチとなっているので、しっかりケアしていきましょう。
肩甲骨から肩こりにアプローチしたいときは「肩甲骨はがし」のエクササイズに取り組んでみましょう。
肩甲骨はがしとは肩甲骨の周囲の筋肉を刺激するストレッチやトレーニングであり、肩甲骨の柔軟性を向上する効果が期待できます。
肩甲骨はがしで肩甲骨の可動域を広げていくと肩周辺の筋肉を動かしやすくなるだけでなく、肩こりを招きやすい姿勢からの改善が可能です。
背中が曲がり、頭が前に出がちな猫背の人は、胸を張った状態でまずは作りましょう。体全体の土台となる背骨部分が安定していないと一時的に肩甲骨の動きがよくなっても、すぐにまた動きが悪くなりやすくなります。その状態で肩甲骨はがしを行うことで肩甲骨の柔軟性をより効率よく確保することができます。その結果、正しい姿勢と肩甲骨の動きが維持しやすくなるというわけです。
肩甲骨はがしの第一段階として挑戦しておきたいのが肩甲骨の可動域を広げるストレッチです。
肩こりに悩む人の肩周辺は肩甲骨や筋肉が強張り、動きが悪くなっている傾向にあります。
ストレッチで動かせる範囲を広げておくと、その後の本格的な肩甲骨はがしの効果がより実感できます。
やり方としてはまず、立った状態から片手を真上に挙げます。このとき、二の腕が耳に着くくらい真っすぐに腕を伸ばしましょう。
腕を伸ばした状態から、今度は真横に腕を下ろしていきます。
掌は前に向けたまま、なるべくゆっくり腕を下げます。目安は5秒で腰の辺りまで下げるペースです。この運動を左右5回ずつ取り組みましょう。
この時、注意点があります。肩の動きが悪い方が耳に着くまで手をあげるようにすると、腰が反ってしまうことがあります。慣れないうちは壁に背中をつけ、腰が反らないことを意識してやってみましょう。
立った姿勢から腕を上げるのが難しい人は四つん這いの姿勢で同じ動きをしてみてください。この時も腰が反らない、体が捻れないようにしながら行いましょう!
肩甲骨のケアで肩こりを解消したいなら、ヨガのポーズやタオルを使ったストレッチも覚えておきましょう。
ヨガで用いられるアーサナと呼ばれるポーズでは呼吸が重要です。
タオルを用いたストレッチでは肩甲骨を寄せる動きを、タオルの力を借りながら実践できます。
凝り固まった肩甲骨をほぐすポーズとして紹介したいのが牛の顔のポーズです。
床に座った状態から、まずは左右の膝を交差させてください。へそと左右の膝頭の重なりが一直線になるイメージです。
今度はそこから右腕を上げてください。耳と腕をなるべく近づけるのがポイントです。
右手は頭の後ろで首の付け根辺りを触ります。左腕を背中に回して、左手で右手を掴んだらポーズの完成です。
肩甲骨の柔軟性が低い人は両手の指先が触れるのも難しいケースが見受けられます。
触れなくても構わないのでなるべく接近させるようにしてください。肩や腕の筋肉が伸びていることを感じたら反対側も同様に取り組みます。
四つん這いの体勢からお尻を高く上げて、両手を前に伸ばします。
顔が床に触れるまで両腕を前に伸ばした後、右腕を左脇の下に通してください。左腕と右腕が十字を形成したら、上半身を左側に捻りましょう。
右肩と左肩の筋肉が充分に伸びていることを感じたら反対も同様のポーズをとってください。
両肩を同時に伸ばすことで、左右の肩甲骨と背中の筋肉を同時にほぐす効果が期待できます。
お尻を上げるときは、真っすぐ立てるイメージで実践してください。
タオルを引っ張りながら行うエクササイズで肩甲骨を的確に刺激することが可能です。
まずは椅子に座った状態から肩幅の広さでタオルを持ちましょう。肩とタオルが平行になるように握ったら、両手を真っすぐ上に伸ばしてください。
このとき、タオルを左右の手でしっかり引っ張ることで肩甲骨が刺激されます。
頭上に掲げた両手を今度はゆっくりと肩の高さまで下ろします。タオルは顔の前ではなく、後ろを通すようにしてください。
タオルの上げ下げ運動を10回行うのが目安です。
肩甲骨と肩こりについて記述した今回の記事の内容を以下の3点にまとめます。
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