この記事では、肉離れを起こした時の原因が何か、そして肉離れを予防・処置をするための方法を紹介していきます。
スポーツ時に様々なケガに見舞われることがありますが、その中でも肉離れになると痛いだけでなく、満足に体を動かせない辛さがあります。けれども、どのような原因で肉離れを起こすかは、スポーツを行う状況や体のケアだけでなく、筋肉の付き方や体のバランスも影響するとされています。そして、いざ肉離れになった時の処置の仕方や予防法にも触れていく中で、肉離れを起こさないための知識は大切です。
目次
肉離れとは、筋肉に負荷がかかりすぎて部分断裂してしまった状態を指し、「筋断裂」とも呼ばれています。特に、スポーツ中に起こりやすく、主に足の筋肉で見られることが多いです。
スポーツの動作で走ったり、ジャンプしたりといったものだけでなく、投げたり、ものを担いだりした時に足の筋肉に負荷がかかります。これらの動作で筋肉が急激な収縮を行うことで、足の筋肉の中でもふくらはぎや太もも前側にある大腿四頭筋、後ろ側にあるハムストリングに肉離れが生じることがあります。
筋肉が部分断裂を起こして、損傷している状態であるため、体重をかけただけでも痛みが生じ、普段通りに歩くことも困難になることもあります。また、一度起こした部位で再発することもあるため、予防や対策が重要とされています。
運動をしていれば誰もが肉離れになるのではなく、肉離れを引き起こす原因があります。日頃から運動習慣がある人は、どのような原因で肉離れが起きるのか知って予防することが大切です。
筋肉に大きな負荷や刺激が伝わるような急激な動作で、肉離れを引き起こすことがよくあります。例えば、高くジャンプした時の着地や、十分筋肉がほぐれていない状態でダッシュをするなど、急に筋肉に大きな力が加わると肉離れになる可能性が高いです。
ゆったりした動きなら問題はなくても、急激に力を必要とする動きには注意を払って行わなければなりません。
長時間同じ姿勢でいたり、あまり運動を行わなかったりすることで筋肉が固まり、柔軟性が低下することも、肉離れを引き起こしやすくなります。ストレッチやマッサージなどのケアを怠ってしまうと、疲労がたまるだけでなく筋肉の柔軟性が乏しくなってしまいます。この状態が積み重なってくると、従来発揮できるパフォーマンスが低下する上に、ケガにもつながりやすくなります。特に、筋肉の柔軟性が低下することで筋断裂を起こしやすい状況になるので、ケアも兼ねて筋肉の柔軟性を維持することは大切です。
肉離れを起こしやすい下半身の筋肉だけに限らず、全身の筋肉に蓄積した疲労をしっかりとってあげることが、肉離れを起こさないようにする上で大切なことの一つです。下半身の筋肉を酷使するスポーツであっても、上半身の筋肉を全く使わないわけではありません。
スポーツ後の体のケアとして、全身にかかった筋肉の疲れを解消しないと疲労物質がたまり、全身の疲労感が抜けにくくなって、筋肉が持つ本来の機能を低下させることにもなります。それが肉離れを引き起こす原因の一つにもなってきます。
体を鍛えるのに筋トレや体幹トレを行うのは良いことですが、体のバランスを無視してしまうと、負荷も偏りが出てくるので肉離れを起こしやすくなってしまいます。元々筋トレが苦手で筋力不足の場合は、体の骨格や運動を支える筋肉が弱まっていることになるので、活動に最低限必要な筋肉を付けることが必要です。
筋力アップのためにトレーニングをしても、不均衡な鍛え方をしてしまっては、左右どちらかの筋肉に必要以上の負荷がかかってしまい、肉離れを引き起こしやすい原因を自ら作ってしまうことになります。
運動前の事前準備として、ウォーミングアップが不十分であると、肉離れだけでなく、その他のケガにもつながる恐れが十分にあります。
ウォーミングアップの効果は、筋肉の柔軟性や活動性を上げるだけでなく、血流を促進させて筋肉の温度を活動しやすい所まで上げていく効果があります。例えば、冬場の寒い時期にウォーミングアップ不足のままスポーツを行ってしまうと、激しい体の動きや負荷に筋肉が耐え切れずに、肉離れやケガを引き起こしやすい状況を作りやすくなってしまいます。
スポーツ中の肉離れを未然に防ぐためのウォーミングアップ方法を3種類紹介します。何か特別なことが必要なのではなく、行うスポーツの前後に体のケアも含めて、肉離れの予防となるものばかりです。大きなケガにならないようにするために、ウォーミングアップをしっかり行う習慣を身につけていきましょう。
太ももの前側に当たる大腿四頭筋のストレッチ方法は、立っている姿勢でストレッチする側の脚を後方に抱えることで行えます。姿勢を崩さないようにして、ストレッチする側の足首を持ち、膝を曲げるようにして後方に持っていきます。その時にかかとがお尻につくように意識することで、大腿四頭筋が伸びていることが分かります。ただ、その場でいきなり行うと姿勢がふらついて保ちにくいので、壁などに手をついて姿勢を崩して転ばないように安全に考慮して行うと良いです。
太もも後ろ側になるハムストリングのストレッチ方法は、大腿四頭筋と同じく立って行いますが、椅子や台の上にストレッチする側のかかとを置いて伸ばしていきます。他方の脚は伸ばしたままで、ストレッチの際に台の上に置いた膝上付近を伸ばすように、ハムストリングをほぐしていきます。その時に上体を前に倒すと、程よく負荷をかけられるのでハムストリングのストレッチを効果的に行えます。痛みがある場合は無理をせずに、気持ちいいと感じる所でじっくり伸ばしていきましょう。
日常的な動作にも使われることが多いふくらはぎのストレッチですが、床や地面にかかとを固定して足先を上向きに返すようにすることで、ふくらはぎのストレッチを行えます。
床などに段差が作れるような小さな台を置き、台の上に足のつま先を乗せるように構えて、膝や腰は曲げないように姿勢を正しておきます。かかとに力を入れるように体重を少しずつ乗せていくことで、ふくらはぎが伸びていくのを感じられます。また、かかとからふくらはぎにかけたストレッチのため、アキレス腱を伸ばすストレッチも合わせて行えます。
RICE処置という言葉に耳馴染みがない人が多いですが、怪我をした直後にすべき処置方法になっています。
Rest(安静)・Ice(冷却)・Compression(圧迫)・Elevation(拳上)の4単語の頭文字を取った用語で、肉離れをはじめとした怪我をした直後に必要な応急処置を指しています。
痛みの少ない姿勢で患部を休ませて、患部の炎症を取り除くように冷やしていきます。そして圧迫することで出血や腫れを軽減できるように処置を行い、患部を心臓の位置より高く上げることで内出血や痛みを緩和していきます。肉離れの場合は、発症直後からRICE処置を行うことが大切です。ただし、あくまで患部を悪化させない応急処置なので、RICE処置を行った後は必ず整形外科で受診するようにしましょう。
肉離れを起こす原因は、スポーツを行う前後の体や筋肉のケアだけでなく、現在の体のバランスなどの運動以外にも影響があるものです。
どうしても利き手や利き脚、体を動かす時の癖などがあるため、体のバランスや使い方には個人差が出てきてしまいます。
ただ、バランスを矯正してストレッチなどのケアにも注意を払うことで、肉離れの予防につながります。
いざ、肉離れを起こした際にはRICE処置をいつでも適切に行える知識として活用できるようにしておくと、慌てずに対処ができます。
最後に記事の内容をおさらい!
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