睡眠中に、突如ふくらはぎの激しい痛みに襲われて、身動きが取れなくなったことは、多くの人が経験したことのある現象だと思います。
その現象のことをこむら返りと言いますが、あの激痛にも発症の原因があり、予防や対処法があることをご存知でしょうか?
この記事では、こむら返りについて解説しています。
まず、こむら返りの症状や原因について詳しく解説します。
その後に、発生した後の対処法や、発生を防ぐための予防方法についても詳しく紹介していきます。
こむら返りとは、ふくらはぎや足の裏、太ももの筋肉が突然けいれんし始め、痛みが現れる症状のことを言います。
症状が出る箇所はふくらはぎが多く、ふくらはぎのことをこむら(腓)とも言うため、この名前が定着しました。
こむら返りの主な症状としては、けいれんと激しい痛みです。
こむら返りという名前の通り、ふくらはぎに起こることが多いですが、その他にも同じような症状が太ももや足の裏・指、胸など下半身だけでなく、上半身にも生じることがあります。
運動中または就寝中に発生することが多いですが、妊娠や加齢を原因としても発症しやすくなります。
こむら返りが起こった直後は、身動きが取れなくなるほどの激しい痛みが生じますが、ほとんどの場合において、症状は数分間経過すれば自然に収まっていきます。
こむら返りの主な原因は、マグネシウム不足や、脱水及び冷えによる血行不良にあると考えられています。
ふくらはぎの筋肉を過剰に収縮させると、痛めてしまいます。
そのため、それを防ぐために筋紡錘と腱紡錘という組織が、ふくらはぎの無理な動きを抑制しています。
しかし、ミネラルバランスの乱れや運動中や睡眠中の発汗を原因とする脱水、冷えによる血行不良状態になると、筋紡錘や腱紡錘の働きを鈍らせ、こむら返りを発生させると考えられているのです。
こむら返りが起こるときは、ほとんど前兆はなく突然です。
運動中や睡眠中に発生すると、とにかく痛くて、どのように対処したらいいのか分かりませんよね。
こむら返りは筋肉が過剰な収縮を起こし、緊張状態にあるので、そのこわばりをほぐしてあげることが対処法として重要です。
こむら返りが起きてしまった時に効果的なストレッチやマッサージ方法を、いくつか紹介していきます。
まず、膝を伸ばした状態で座り、こむら返りが起きた側の足先を掴んで、息を吐きながらゆっくりと手前に引っ張りましょう。
あぐらをかいて座り、ふくらはぎ全体を優しくもみほぐしていくマッサージも有効です。
また、血行不良も原因の一つなので、温かいタオルをふくらはぎに当てることも、対処法として効果が期待できます。
こむら返りには、どのような薬が効果的なのでしょうか?
ここでは、市販の薬・漢方・湿布に分けて、それぞれこむら返りに効果があるのかどうか、あるとしたらどのような種類が最も効果が期待できるのかについて、詳しく解説していきます。
まず、市販の薬について見ていきましょう。
こむら返りを治すための薬や、筋肉のけいれんを軽減する薬が市販されているので、こむら返りに市販の薬を用いるときは、用法をしっかり確認してから購入することが重要です。
こむら返りは、筋肉のこわばりや冷えによる血行不良が原因となり発症するので、筋肉の緊張をほぐしたり、冷えを改善し血行を促進する作用のある薬を選ぶといいでしょう。
また、よく処方される薬としては、筋肉を緊張させている神経を鎮め、筋肉のコリをほぐしてくれる作用があるエペリゾンや、興奮の伝達経路を遮断し、筋肉を弛緩させる作用のあるダントロレンなどがあります。
漢方は、こむら返りに効果が期待できるとされているので、対処法だけでなく、予防法としてもおすすめです。
こむら返りに効果が高いとされている漢方薬は、芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)です。
芍薬甘草湯には、芍薬と甘草という生薬が含まれています。
芍薬には痛みを鎮める作用が、甘草には炎症を抑える作用が報告されています。
また、筋肉の収縮を抑制する働きも期待でき、こむら返りを改善させるための市販薬にも、芍薬甘草湯が使われていることも多いほどです。
最後に、対処法としての湿布について解説していきます。
こむら返りは、激しい痛みと発症後の不安から、湿布を貼ることにより痛みを鎮めたり、対処しようとする人が多くいます。
しかし、冷湿布はこむら返りに対してはあまり効果が期待できず、温湿布の方が適していると考えられます。
こむら返りの痛みは数分で収まることが多いので、その後に冷湿布を貼ってもあまり意味はありません。
温湿布であれば、こむら返りの原因である冷えや血行不良を改善してくれる可能性があるので、湿布を貼るのであれば温かい温湿布を貼りましょう。
こむら返りは、運動中や睡眠中の脱水、ミネラルバランスの乱れ、筋肉が固まり、こわばることや冷えによる血行不良を原因として生じると考えられています。
そのため、それらの対策を意識的に行うことが、こむら返りに対する予防法となるでしょう。
運動前や睡眠前にしっかりと水分補給をすること、水ではなくミネラルを含んでいるスポーツドリンクであれば、なお効果的です。
日頃からストレッチや運動をしたり、睡眠中の冷え防止として、靴下やストッキングを着用することも効果が期待できるでしょう。
最後に、記事の内容をおさらいしていきましょう!
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