腹筋ローラーとは
まずは、腹筋ローラーの概要について取り上げます。
そもそも腹筋ローラーでは、どの部位を鍛えることができるのか、どのような効果があるフィットネスグッズなのか、そしてどのような方におすすめなのか解説をしていきます。
腹筋ローラーで鍛えられる部位
まず、腹筋ローラーで鍛えられる部位について解説していきます。
腹筋ローラーという名前の通り、当然腹筋を主に鍛えることができるのですが、他の筋肉にも刺激を与えることができます。
まず、腹筋が働いているときに反対の運動をする拮抗筋である、背中の下部にある「広背筋」、そして背骨に沿って走っている「脊柱起立筋」を鍛えることができます。
また、腹筋ローラーは、ローラーのグリップを握って、身体を倒した後、元の位置に戻ってくるという動作を行います。
ローラーの往復動作には、腕の筋肉も動員されます。
そのため、二の腕部分の筋肉である上腕三頭筋にも負荷を与えることができます。
そして腹筋に関しても、正面にある腹直筋だけでなく、脇腹にある腹斜筋群や、インナーマッスルである腹横筋も鍛えることができます。
腹筋ローラーの効果
腹筋ローラーに取り組む効果としては、「お腹を引き締める」ことの他に、「体幹部を強化できる」そして「くびれを作り出す」ということが挙げられます。
腹筋ローラーは、腹部と、その拮抗筋である背中の筋肉に最も刺激がいくので、体幹部の強化につながります。
体幹の強化は、お腹を引き締めてくれるだけでなく、筋肉のバランスを整えて、身体全体の安定性が向上する効果があります。
そのため、スポーツ選手であれば、競技のパフォーマンス向上に直結します。
また、腹筋ローラーで鍛えられる腹斜筋群や腹横筋というインナーマッスルは、くびれを作る筋肉です。
そのため、腹筋ローラーに取り組むことには、くびれができるというメリットもあるのです。
腹筋ローラーはこんな方におすすめ!
腹筋ローラーは、「時間にあまり余裕がない方」におすすめです。
本来お腹を引き締めたり、体幹を強化したいのであれば、やはりフィットネスジムに通ったり、外に走りに行ったりすることが理想ですよね。
しかし、家事や仕事で忙しく、時間的にそんな余裕がない方も多くいると思います。
しかし腹筋ローラーは、ローラーさえあれば、自宅で自分が好きな時間に取り組むことができます。
忙しいママさんでも、家事や育児のちょっとした隙間時間に行えるので、あまり時間に余裕がない方にこそおすすめなのです。
腹筋ローラーの3つのやり方
効果や鍛えられる部位など、腹筋ローラーの基本的な知識がだいぶ付いてきたのではないかと思います。
そこで次は、腹筋ローラーのやり方について見ていきましょう。
3種類のやり方があるので、それぞれについて詳しく解説していきます。
初心者・女性は膝コロン
まず、「膝コロン」というやり方を紹介していきます。
膝コロンは、腹筋ローラーのやり方の中で最も負荷が軽いので、初心者や女性におすすめのやり方です。
- 腹筋ローラーを持って、床の上に膝をつきます。マットやバスタオルを敷くと、動作がやりやすくなります。
- 背筋を伸ばし、足は浮かせてクロスします。肩の下あたりに腹筋ローラーをセットしましょう。
- 背筋を伸ばしたまま、ゆっくりと身体を倒していきます。
- 限界まで倒したら、そのまま床に倒れこみます。
慣れてきたら膝コロ
次に紹介する「膝コロ」は、腹筋ローラーの最も一般的なやり方です。
しかし、一般的と言えどもかなりの筋力を必要とするので、膝コロンに余裕が出てきたら取り組んでいきたい中級者向きのやり方となっています。
- 膝コロン同様に、腹筋ローラーのグリップ部を握って、床に膝をつき、肩の下あたりにセットします。
- 足を浮かせてクロスします。
- 負荷を高めるために、背中を丸めて目線をお腹に向け、腹筋に力を入れましょう。
- 身体をゆっくりと倒していきます。
- 限界まで倒したら、背中を丸めて腹筋を収縮させながら、元の体勢に戻します。
上級者は立ちコロ
最後に「立ちコロ」について紹介していきます。
腹筋ローラーのやり方の中で、最も負荷が高いやり方です。
膝コロは初心者の方でもできる人はいますが、この立ちコロは初心者では1回行うことさえ難しい、完全上級者向けのメニューです。
膝コロに余裕が出てきたら、立ちコロができるようになることを目指してみましょう。
- 前屈の状態で、腹筋ローラーをセットします。身体が固く、前屈では腹筋ローラーが床にセットできない場合は、ローラーが床につくまで、足の幅を広げましょう。
- 腹筋の収縮を感じながら、身体を倒していきます。
- 限界まで倒したら、元の体勢に戻します。
腹筋ローラーの注意点
腹筋ローラーを行う際の注意点は、「腰を反らさないこと」と「呼吸法」です。
まず、動作を行う際に腰が反ってしまうと、負荷がお腹にかからないだけでなく、腰を痛める原因にもなってしまいます。
そのため、腰は水平に保つか、猫背気味に丸めるように意識しましょう。
そして、より効果を高めるために、呼吸法にも気をつけましょう。
基本の呼吸法は、腹筋ローラーを「押す際に吸い、戻す際に吐く」です。
動作に集中するあまり、無呼吸にならないように注意して行いましょう。
腹筋ローラーの頻度・回数
最後に、頻度と回数について解説していきます。
取り組むべき頻度および回数は、腹筋ローラーを行う目的や習熟度によって変わってきます。
初心者であれば、5回〜10回×2セットを2〜3日置きに行うと良いでしょう。
初心者は何よりも継続することが重要なので、回数・頻度とも軽めの設定で構いません。
また、ダイエット目的であれば、10回×3セットを1日置きに、筋肥大を目指す方であれば、10〜15回×3セットを毎日行うことがおすすめです。
まとめ
最後に、記事の内容をおさらいしていきましょう。
- 腹筋ローラーでは、腹直筋だけでなく腹斜筋群や腹横筋というさまざまな腹筋を鍛えられる。また、腹筋の拮抗筋である広背筋や脊柱起立筋、上腕三頭筋にも負荷を効かせることができる。
- 腹筋ローラーに取り組むことで、体幹部の強化やお腹の引き締めはもちろん、腹部のインナーマッスルを鍛えられることで、くびれを作り出せる効果もある。
- 3種類のやり方があり、初心者や女性には「膝コロン」、慣れてきた方には「膝コロ」、上級者には「立ちコロ」がおすすめ。