梨状筋症候群は痛みや痺れが収まらない場合、手術で対処することもある症状です。
基本的には、ストレッチや服薬を組み合わせた保存療法で治療することになります。
手術を避けたい場合は、早めに医療機関の医師の診断を仰ぎましょう。
この記事で取り上げるのは梨状筋症候群が発症するメカニズムや治療方法です。
保存療法について解説するだけでなく、どのような手術で梨状筋症候群を改善するのかについても紹介します。
梨状筋症候群の治療に興味がある人は記事の最後まで目を通してください。
梨状筋症候群は坐骨神経と呼ばれる神経と深くかかわっています。
一定の姿勢を取り続けることで坐骨神経が圧迫され、痺れや痛みなどが生じる症状です。
具体的には、同じ体勢で座り続けたり、筋肉のオーバーユースなどが梨状筋症候群の原因として知られています。
パソコンの前に長時間座るデスクワーク、長距離を運転するドライブなど、お尻の筋肉で体重を支えざるを得ない状況が続いてしまうと、坐骨神経が圧迫されて梨状筋症候群に繋がるというわけです。
梨状筋症候群はお尻の筋肉に負荷がかかり続けることで発症しますが、症状についてはお尻周辺以外にも現れる点に注意しましょう。
ふくらはぎや太腿といった部位の痛みや痺れも、梨状筋症候群でよく見られる症状です。
坐骨神経が腰から脚にかけてのラインに存在することから、こうした部位でも症状が現れるとされています。
梨状筋症候群の原因や症状がわかったところで、今度はどのような治療によって回復を促していくのか見ていきましょう。
梨状筋症候群は日常生活に起因する症状なので、生活習慣を改めながら回復までの道のりを歩みことになります。
保存療法が基本ですが、症状が進行すると手術をすることもあるので気を付けましょう。
梨状筋症候群の基本的な治療である保存療法では、ストレッチを実施することがあります。
梨状筋はお尻の奥側にある筋肉なので、治療の際にはお尻の筋肉を伸ばす種目に取り組むのが基本です。
たとえば、椅子に座った状態で片方の足首を反対の脚の膝に載せ、ゆっくりと上体を倒していくといった種目は、お尻の筋肉をほぐすストレッチとして知られています。
ストレッチに取り組む際には勢いをつけることなく、ゆっくりと伸ばすことを心掛けましょう。
坐骨神経痛の治療の際には、神経障害性疼痛治療薬と呼ばれる薬を服用することになります。
捻挫をはじめとした筋肉や腱の炎症によって起きる怪我とは異なり、痛みを伝える神経の働きを抑制する薬で対処するのが一般的な治療方法です。
ブロック注射とは、痛みや痺れを伝えている神経に麻酔薬を注射することで、神経の働きを抑制する処置です。
病院などの医療機関で行うブロック注射としては、硬膜外ブロック注射や神経根ブロック注射などがあります。
ブロック注射によって痛みは改善するケースが多い一方、お尻の筋肉の柔軟性が確保されていないと再発することもあるので、ストレッチを習慣にしていきましょう。
ただし、痛みを感じるほど急激なストレッチは控えるようにしてください。
ストレッチやブロック注射といった方法で対処できない場合、手術によって梨状筋症候群の改善の促すことがあります。その際に行われるのが梨状筋切離術です。
梨状筋切開術とは、坐骨神経に梨状筋が影響を与えない範囲まで切り離す手術になります。
費用については医療機関によって異なるため、問い合わせて確認するのが正確です。
数週間から1カ月程度のリハビリを経て回復するケースが多く見られます。
入院については術後の経過を見て判断することになるので、医師と相談したうえで手術を受けるか決めてください。
梨状筋症候群が完治するまでの期間は、痛みや痺れの具合や治療方法にとって異なります。
ストレッチなどの保存療法で対処する場合、時間をかけて坐骨神経を圧迫しにくい身体を変えていくため、完治まで数カ月かかることもあることを覚えておきましょう。
また、同じ治療を施しても、生活習慣によって治療の効果が変わってしまう点に注意が必要です。
医療機関でストレッチの施術を行っても、長時間お尻の筋肉を圧迫する習慣が続いていると坐骨神経の圧迫が促されてしまいます。
完治までの期間を短縮したい場合は、医師の診断に基づいて生活習慣を変えていきましょう。
梨状筋症候群と治療に関する今回の記事の要点は以下の3つに絞られます。
最後に重要な点を確認しましょう。
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