下肢の筋肉に疲労が蓄積し、強張ってしまうことでシンスプリントが発症した場合、マッサージによって症状の改善や再発防止に努められることがあります。
定期的なマッサージはシンスプリントが生じる脛周辺の筋肉をケアする方法のひとつです。
こちらの記事ではマッサージがシンスプリントに効果的とされている理由を解説します。
シンスプリント対策として習慣にしたいセルフマッサージを5つ紹介するので、マッサージの方法を知りたい人は最後まで目を通してください。
シンスプリントの発症メカニズムに注目すると脛周辺の筋肉に疲労が蓄積し、硬くなっているケースが見受けられます。筋肉の疲労やこわばりによってシンスプリントが引き起こされている場合、マッサージが効果を発揮することがあります。
なぜなら、マッサージは筋肉に外圧を加えることで、柔軟性を確保することができる施術だからです。疲労軽減や柔軟性確保といった効果があるマッサージはシンスプリントを予防する手段としても活用できます。
ただし、脛周辺の筋肉が熱を帯びている場合や触れるだけで痛い場合はマッサージを控えましょう。
マッサージによる血行促進効果がシンスプリントの痛みを引き起こす炎症を悪化させる可能性があることが理由です。
シンスプリントのマッサージは継続していくことで効果を発揮します。
そのため、自分の手で脛周辺の筋肉を揉みほぐすことができるセルフマッサージに取り組みましょう。
シンスプリント対策として実施したいマッサージを5つ紹介します。
足首から脛のラインには腓腹筋をはじめとした複数の筋肉によって構成されています。
後脛骨筋はふくらはぎを構成する部位のうち、外側からは見えないインナーマッスルに分類される筋肉です。後脛骨筋をマッサージするにはふくらはぎの中心に左右の親指を添えてください。
そこから硬くなっている部位を探しながら、ゆっくりと揉み込んでいきます。
後脛骨筋が硬くなるとシンスプリントを発症しやすくなるため、定期的なマッサージで柔軟性を確保しておきましょう。
脛の内側をマッサージする目的は複数の筋肉が癒着している状態を改善することです。筋肉が癒着しているとジャンプやランニングといった動作において脛の骨にある骨膜が引っ張られやすくなり、シンスプリントを誘発します。
これを防ぐには脛の内側に指を押し当てたうえで、ゆっくりと揉みほぐしていきましょう。
マッサージの効果を高めるには揉み込む動作と同時に足首を上下に動かしてください。強く押し込み過ぎると痛みが生じるので、痛くならない程度の力加減でマッサージを施しましょう。
足裏はシンスプリントと深くつながっている部位であり、ここを揉み込むことでシンスプリントの予防や改善効果が期待できます。
足裏をマッサージするときは自分の手でマッサージする方法だけでなく、グリップボールを活用する方法もあります。自分の手で揉み込む場合は足裏全体を親指でゆっくりとマッサージしてください。
グリップボールを足裏に押してて転がすように揉み込むことでも同様の効果を発揮します。手で揉むよりもグリップボールの方がマッサージにおける労力を減らすことが可能です。
足裏からシンスプリントに対処していく方法としてはゴルフボールを使ったマッサージも有効です。
ゴルフボールは足裏を揉みほぐすのに適切な形と硬さを帯びています。使い方は非常に簡単です。
ゴルフボールを足の下に置いたら、そのまま前後左右に足を動かしましょう。軽く体重をかけながら動かすことで、適度な刺激を足裏に与えることができます。
土踏まずがある足の内側や足の外側のアーチを意識しながらゴルフボールを転がすと、足裏を効率的に揉みほぐすことが可能です。
足裏全体を効率的に刺激する方法として覚えておきたいのが竹踏みです。シンスプリントになりがちな人は下肢のオーバーワークによって足裏に疲労が蓄積しているケースが多く見受けられます。
足裏に疲労が溜まっていると土踏まずが崩れた扁平足に近い状態になりやすく、着地による衝撃が脛を構成する骨や筋肉に負担をかけてシンスプリントを引き起こすのです。
足の下に竹を置いて足踏みする運動は足裏を効果的にストレッチすることができます。
足裏の筋肉が伸びていることを感じるまで、竹を踏み続けましょう。
シンスプリント対策としてストレッチに取り組む場合、シンスプリントが発症する脛の内側の筋肉を伸ばす種目に取り組むことが重要です。
正しいフォームで取り組まないと、ストレッチの効果が薄れてしまうこともあるので、事前にやり方を確認しましょう。
シンスプリントの予防や改善のためのストレッチを5つ紹介します。
脛周辺の筋肉の中でも、ふくらはぎの表面を構成するのが腓腹筋です。シンスプリント対策のストレッチを実施するうえでも、腓腹筋は重点的に伸ばすべき部位といえます。
ストレッチの最初の手順は壁と正対した状態で脚を前後に開くことです。この状態で壁に手を着いたら、後ろに出した脚のアキレス腱を伸ばすイメージで、壁に体重を乗せましょう。筋肉が伸びた状態で15秒キープします。
壁に体重を乗せるだけでなく、後ろの脚をしっかり伸ばすのがポイントです。
後脛骨筋とは脛周辺の筋肉の中でもいわゆるインナーマッスルに分類されます。外側からは見えにくい一方、脛を構成する骨と深く結びついているため、ここをストレッチすることがシンスプリントの予防や改善に繋がる重要な部位です。
後脛骨筋を伸ばすには、脚を前後に開いて前に体重をかける運動を行います。このとき注意したいのは、後ろ側の足裏全体を地面に密着させることです。
また、後ろの爪先を内側に向けることで、ストレッチ効果が高まります。筋肉が伸びた状態を感じたら、15秒程度キープしてください。
ヒラメ筋もまた、脛周辺の筋肉を構成する要素のひとつです。腓腹筋の下側にある筋肉であり、ヒラメ筋の強張りが脛全体の柔軟性を左右することもあります。ヒラメ筋を伸ばすストレッチの基本姿勢も脚を前後に開いた姿勢です。
後ろに置いた側の足裏を地面から離すことなく、真下に向かって体重をかけましょう。
アキレス腱を伸ばすときのように体重を前にかけるとヒラメ筋を上手く伸ばすことができないので注意してください。
背筋に線を通した状態のまま、後ろの膝を地面に近づけるイメージで取り組みましょう。
こちらも筋肉が伸びた状態を15秒キープします。
シンスプリントにアプローチするストレッチとして覚えておきたいのが、両足を動かす動作です。
足指を動かしてみると、脛の筋肉が連動していることがわかります。この動きを利用して、ふくらはぎの筋肉を効率的に伸ばしましょう。
壁にお尻と背中を着けて立つのが最初の手順です。壁に体重を預けたまま両足を2歩程度前に踏み出したら、爪先を地面から離しましょう。このとき、足指を脛に向けて持ち上げるのがポイントです。
かかとだけが地面に触れている状態を5秒キープしたら、爪先を下ろしてください。以上の運動を15回程度繰り返します。
足首周辺の筋肉の柔軟性はシンスプリントと深くかかわっています。足首周辺の筋肉は脛と繋がっており、ここが硬くなると脛を構成する筋肉も柔軟性が欠如しやすいのです。また、足首が硬いと着地の際の衝撃を緩和することが難しくなります。
これを改善するには、壁に片手を着いた状態で立った姿勢から始めるストレッチに取り組みましょう。壁に手を着いた方とは反対の足の爪先を地面に着けたら、足裏がアーチを描くように足全体を曲げていきます。
くるぶしから脛の筋肉が伸びたのを感じたら、20秒程度キープしてください。
>>シンスプリントのストレッチ方法について解説|予防と痛みの緩和に効果的
シンスプリントとマッサージに関する今回の記事の内容を以下の3点にまとめました。
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