生活習慣から起こりやすい高齢者の足のむくみ予防法を紹介

生活習慣から起こりやすい高齢者の足のむくみ予防法を紹介

2021年02月18日

この記事では、高齢者に見られる足のむくみには、どのような原因があり、予防や対策を紹介していきます。


今では足のむくみは、世代や性別に関係なく抱えている人が多いですが、高齢者の場合は働く世代や妊婦とは違って、高齢者特有の生活習慣に注目する必要があります。ただ筋力が低下するだけが原因ではない部分があるので、生活習慣を見つめ直しながら、高齢者ならではの原因や予防法を身に付けられるポイントを説明していきます。


無理がない範囲で、できることから足のむくみ改善できるよう実践してみましょう。

高齢者に多い足のむくみ、慢性下肢浮腫について

現在の日本は4人に1人が65歳以上である超高齢化社会でありますが、高齢者の足のむくみで多いと言われている慢性下肢浮腫が増加しています。慢性下肢浮腫は高齢者特有の生活習慣から起こる足のむくみとして注目されています。そのため、病気が元になる症状ではない場合もあるので、病院で検査を行っても異常が表れにくいのが難点になっています。

 

体を動かす機会が極端に少なかったり、1日で座っているなどの同じ姿勢を長時間とっていたりすることが引き金になって、慢性的に下半身がむくんでしまってる状態になります。慢性下肢浮腫を予防するためには、当事者だけでなく周囲の家族やヘルパーなどが必要な知識を収集し、高齢者に起こりがちな生活習慣の改善を促す意識を共有することになります。

 

慢性下肢浮腫の原因

慢性下肢浮腫は、主に高齢者の生活習慣の中から見いだされる原因をつかんでおくことが大切になってきます。働き盛りに見られる足のむくみや、病気の症状からみられる状況とは異なる部分もあるので、これから紹介する主な3つの原因に目を向けてみてください。

 

歩行不足

高齢者にもなると、運動が億劫になるだけでなく、筋力そのものが低下することから、1日に必要な歩行が不足している状態が多くなります。特に、足の関節に痛みを抱えていたり、運動機能に異常が出てしまう病気であったりすると、すり足のような歩行になりがちです。

 

この時は、足の筋肉を十分に使った歩行にならないので、ふくらはぎの筋肉をしっかりと動かせておらず、上半身へ血液を送り出す機能も低下してしまいます。そのため、歩行しているつもりでも筋肉を使えていないことから、足のむくみが出やすい状態になります。

 

座っている時間が長い

高齢者になると、椅子や車椅子を利用する時間が長くなるので、座った時間が長くなると下半身に血液や老廃物がたまりやすくなります。座る時間が長いと足を動かす機会が少ないこともあり、上半身へ血流を促すふくらはぎのポンプの役割が低下します。

 

足首から上半身の心臓へ血液が戻るために必要な血液がたまることで、血液中に含まれている水分が血管外へ出てしまうことで、足がむくんでしまう症状が出てきます。また座り姿勢は股関節も圧迫するので、余計に体の循環を悪くしてしまう影響が出やすくなります。

 

立っている時間が長い

長時間座るのとは反対に、長時間立っている状態でも、足のむくむを引き起こしやすくなります。主に独り暮らしの高齢女性に見られることが多く、常に家庭内で料理や洗濯、掃除などの家事をこなすのに、長時間の立ちった姿勢が続くと注意を払う必要があります。

 

若い頃と同じように活動しているつもりでも、一つの家事に時間を要することが増えるため、無意識のうちに立ちった姿勢が長時間に渡ることが増えてしまいます。このことから、足に血液がたまりやすい状態になり、足のむくみを引き起こしやすくなります。

 

慢性下肢浮腫の予防と対策

慢性下肢浮腫の予防や対策は、日常生活の中に対策方法を習慣化させることで、大きく緩和できます。4種類の方法を紹介しますが、しっかりとふくらはぎなどの筋肉で血流を促進することに視点を置いて、それぞれの対策方法のポイントをつかんでいきましょう。

 

軽い運動

 

かかと上げ運動

 

かかとを上げることは、足裏だけでなくふくらはぎの筋肉を動かすことで、血流の活性化につながります。

 

椅子に太ももと膝下が直角になるように座り、足裏が床に付いた姿勢から始めます。両足のつま先を付けたままかかとを持ち上げる運動を1セット5回で、2セット行うことで効果を高められます。無理に力を入れて、こむら返りを起こさないように、適度な強さで行いましょう。

 

足首の運動

 

足のむくみは筋力向上と合わせて、関節に刺激を加えることでもむくみの対策におすすめです。

 

椅子に座った姿勢で、片脚を上げて膝を伸ばして行うので、両手で椅子を持つことで姿勢が安定します。伸ばした脚の足首を4秒間手前に曲げた後、4秒間つま先を伸ばすように足首を伸ばしていきます。

 

曲げ伸ばしを1セットとし、2セット行って柔軟性を高めます。足首を動かすことは、ふくらはぎに刺激を与えることにつながります。

 

足のむくみに効果的なマッサージ方法

足のむくみは、早めの段階で解消しておくことに尽きます。

 

5種類の簡単なマッサージ方法を紹介しますが、むくみ解消のために血液やリンパの流れをスムーズにすることがポイントです。むくみやすい人にとっては、日頃からむくみに効果があるマッサージを習慣的に行うことを意識しましょう。

 

水分や老廃物をためこまない、むくみとさよならできる体に改善していける大きなチャンスです。

 

ふくらはぎのマッサージ

 

足のむくみが一番分かりやすい部位とされる、ふくらはぎのマッサージです。椅子やソファに座って片膝を立てた姿勢で、ふくらはぎを挟み込むように両手を握り拳にしてさするようにマッサージしていきます。

 

ふくらはぎの内側の骨の際を、下から上に向かって行うようにしましょう。約30秒行ったら同じように反対側もマッサージします。ただし、筋肉痛をほぐすマッサージと要領が異なるため、刺激が強くなりすぎないようにしましょう。

 

太もものマッサージ

 

ふくらはぎのマッサージでむくみが改善できたら、太ももも同じ要領でマッサージを促すことで効果をさらに高められます。椅子やソファに腰かけた姿勢で、太ももの裏側をを握り拳でマッサージしていきます。

 

猫の手のようにして内側をさするように、膝から股関節に向かって行うことが効果的です。30秒ほど続けたら、反対側にも同じようにマッサージで優しくほぐしていきましょう。

 

座るときの姿勢に注意

 

高齢者の足のむくみは、同じ長時間でも横になっている時よりも、椅子に座っている時の方が足のむくみを起こしやすいとされています。体内の循環を良くするためにも、足を下ろしたままにせずに、お尻と同じくらいの高さに保つと良いです。

 

椅子に座った時のお尻の高さに合わせた台を準備して、その台に足を乗せることで、むくみ解消に必要な足を上げる工夫になります。ただし、腰痛を抱えているような体の不調がある場合は、リクライニングチェアなどで体の負担を和らげるようにするのもおすすめです。

 

着圧ソックスを履く

日中に起こりやすい足のむくみにいち早く対策を打てるように、足を適度に圧迫する着圧ソックスを履くことも効果的です。

 

現在では、ドラッグストアやECサイトなどで広く手に入りやすくなっているので、サイズに合わせて購入できます。ただし、むくみ解消のために1日中の着用をおすすめするソックスであっても、高齢者の場合は体の不調を訴えることがあるので、着用は日中だけにとどめておきましょう。また、長時間使用すると、かえって血流を滞らせる可能性もあるため注意が必要です。

 

また、自力での着用が難しい場合は、周囲の人に手伝って履かせてもらうようにしましょう。

まとめ

足のむくみは誰にでも見られる症状として認知されていますが、高齢者の場合は生活習慣に影響される因子を多く含んでいることが目立ちます。

 

運動不足だけでなく、独り暮らしになることが増えるので、足にかかる影響が大きくなり、足がむくみやすい状況にさらされています。ただ筋力をアップさせるだけでなく、日頃の生活習慣を見直す対策を立てることで、足のむくみを緩和する方法を打ちやすくなります。

 

ただ、体の不調が改善されない場合は、必ず早めに医師に診察・相談を行うようにしましょう。

 

最後に記事の内容をおさらい!

慢性下肢浮腫は高齢者特有の生活習慣が引き金に

 

軽めの運動を継続することが足のむくみを軽くしてくれる

 

姿勢や着用物を注意するだけでも足のむくみは緩和されやすい

 

>>詳しくはこちら

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